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日々の妄想を書き綴る
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んで、例の俺得です
ざっと説明を紹介

オリジナルの小説で考えている設定で、
蓮と沙羅は四代元素の性質の具現化の内の二人です
よって人間ではありません
本人たちは気付いてるのとそうでない人が居ます
風・水・火・土の内、蓮は水で沙羅は土
余談ですが、蓮のコードネームがUndineなのはそれを引っ張ってるからです
(ウンディーネは水の妖精です)

火と風は今回関係ありませんが、一応蓮のいとこ違いが火が具現化された存在です
名前は朝神朱鷺羽(あさがみ ときは)

えーーーと、どう説明すればいいのかな?
沙羅も蓮も、"前回"…要は前世で何回も逢っています
その時の記憶は沙羅には無いですが、蓮にはあります

彼らの中で一番の長命が風
そのあとに水、火、土の順

沙羅と蓮は"前回"で縁があったようですね

よく分からない説明スイマセン
ぶっちゃけ自分もよく分かってなかったり←

此処まで読んで貰って、ありがとうございます!
では続きからどうぞ~


今回は自分に記憶がある様だった。
いとこ違いとして生まれた朱鷺羽にも朧気ながらも記憶がある様だが夢で見る程度。
それに付いて話す事など無いのだから不便と言うわけではない。
だが、ほんの少しだけ心細かった。
自分と同類である存在が後二人いるが、何処に居るかは見当もつかない。
だとしてもその内の一人は”前回”で親密な関係では無かったからさほど逢いたいとは思わなかった。
人の腹から生まれたのに、本質は人では無い自分が恐ろしくて、本来の自分を知る唯一の人を探す為に家を出たのが10年前。
現在身を寄せている極東支部で、深い因縁で結ばれた内の一人が、まるで自分の片割れの様に存在していた。
黒髪に褐色の瞳。
“前回”と殆ど変っていない容姿に蓮は内心で笑みを零した。
“今回”は女として存在している沙羅の瞳は濁ってしまっているのを見て、自分はどうしようも無い気持ちに襲われる。
その原因が過去の経験によって心を閉ざしているのでは無いのだと蓮は識っていた。
廃れた大地の所為だと、彼は少女を見て思った。
恐らく彼女は人間の胎からは生まれて居ない。
何処からと聞かれたら困るが、彼女の存在は”毎回”そうだった。

何の因果か、何の気紛れか、誰の仕業かは分からない。
だけど自分達は人間が指定した四大元素の具現化だと言う事は識っていた。
よって外見もさほど変わる事は無い。
成長しても大体二十歳前後で止まるのだろう。
寿命だって極端に短いか、長いかのどちらかだった。
“前回”は自分の方が先に逝った気がする。
逝く、と言っても肉体がそれぞれの性質に還るだけ。
何も残さずに消えていく。
それが自分達の末路なのだ。

「おーい、中尉。起きろ」

中々起きない沙羅に痺れを切らして部屋に入れば魘されていた。
苦しげに眉を寄せ、歯を食いしばっている様は見ていて気持ちの良いモノでは無い。
自分で起こすのも面倒なので第一部隊の誰かに頼むかと携帯端末を取り出した蓮の耳に入った懐かしい名前。
振り返り、改めて彼女を見れば薄っすらと目を開き、蓮を見ていた。
その瞳が金色に輝いていたので、彼は背筋に何か冷たいモノが伝う感覚に襲われた。
上体を起こし、自分に手を伸ばしながら再びあの懐かしい名を呼ぶ彼女の首筋に手刀を打ち込む。
衝撃で意識を失った沙羅を見てしまったと後悔する。
肩を揺すると、唸りながら目を開いた。
普段通りの褐色の瞳に内心安堵していると、思いっきり表情を歪ませた沙羅が口を開く。

「夜神大将……?何故此処に?」
「ミーティング時間になっても来ない部下の様子を見に来たのさ」

すぐさま目を見開きベッドサイドに置いてある時計を引っ掴む少女を見ながら、蓮は口内に飴玉を放り込む。
果実の味を舌で転がしながら堪能してる間に着替えをし始める少女は自分の存在を忘れているのだろうか。
どうでもいいが、上着から顔を出した沙羅が暗い瞳で蓮をまじまじと見詰めた。

「夜神、さん……私達って何処かで逢った事あります?」
「……何で?」
「いや、何か夢で貴方に似た人が出てきたから」

もうその顔も朧気になってしまったけど。

小首を傾げながら着替えを再開する少女に彼は嘆息する。
思い出したところで、自分達にいい思い出はあまりない。
生きている理由も、成すべき事も分らないまま、死んでいく。
水を司る自分が死ぬのはいつだって穢れてしまったそれを浄化する為だ。
死は生。
終わらなければ始まらない様に、死ななければ生まれ変わる事も出来ない。
世界が乱れ、穢れる度に死ぬしかない存在。
人柱の様なモノだと思うが、人間では無いのでどう表現していいのか分からない。
何故自分達が具現化して人間の真似事をして生きているのか。
何の為に此処に在るのか。
何も分からない。
探そうとしても毎回阻まれていた様な気がする。
だから、”彼”と自分は離されたのか。

「面倒くせぇなぁ」

生きる事も考える事も。

「ホント、面倒臭い」

これなら記憶が無い方が良かったかもしれない。
そう思いながら蓮は沙羅に向き直った。

「この後ある会議サボって任務にでも行こうか」
「は?」
「今何か物凄く何かを惨殺したい気分」

殺して抉って千切って轢いて粉々にして、喰らい尽くしたい。
凶暴な感情が溢れてくるのを飄々な顔をして抑え込みながら改めて少女を見た。
若干目を見開いた沙羅はすぐさまグシャリと、まるで果実がつぶれた様な壮絶な笑みを浮かべた。
嗚呼、懐かしい表情だ。

「勿論、お供しますよ。実は私もそんな気分なんです」

嗤う彼女に蓮も微笑を浮かべながら頷くと、先に準備して待っていると告げ、部屋を出た。

彼女は大地だった。
何処までも広くて包容力のある、母なる大地だった。
その為か女の姿で生まれてくる事が多い。
何も言わず、唯そこに在る、必要不可欠な存在。
幾ら人間達が血を流し、大地を汚そうと、変わらずに生命を支える。
その性質は具現化である彼女にも出ている。
今はまだ固く閉ざされてしまっているが、今日の様に夢に見続け、記憶を取り戻せばそうなるのは想像するに容易かった。
だが、廃れた大地の上を蹂躙するアラガミ。
“彼女”が傷付き、疲れ果てているのは一目瞭然だった。

本当は、思い出したら話したい事があった。
“前回”での出来事で謝りたい事があるのだ。
彼女を見つけた時、その願いは叶うかと期待した。

だが、

立ち止り、口内に残った飴を噛み砕く。
ザラザラとした感触が舌から伝わってきたが、それを気にすることなく彼は泣きそうな声音で呟いた。






僕と君の残り時間


「お前……、もう死にそうじゃねぇか」

もう少し、もう少し、と信じてもいないカミサマに願う

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